tokyokidの書評・論評・日記

tokyokid の書評・論評・日記などの記事を、主題に対する主観を明らかにしつつ、奥行きに富んだ内容のブログにしたい。

2017-01-01から1年間の記事一覧

日記171221・小林一茶

日記171221・小林一茶 俳人・小林一茶は誰でもご存じだろう。既にご存じかも知れないが、四季の句を二句づつ挙げる。 ●雪とけて村いっぱいの子供かな ●悠然として山を見る蛙かな ●大蛍ゆらりゆらりと通りけり ●蟻の道雲の峰より続きけむ ●けふからは日本の雁…

日記171211・立会川の吉田家

日記171211・立会川の吉田家 また蕎麦屋の話題で恐縮。 東海道線というか京浜東北線というか、品川駅から大森駅の間にまだ旧東海道が残っている。さすが往時の大街道でも、いまではくるまで言えば一方通行しかできない道幅だ。品川駅そばの八ッ山橋から、刑…

日記171201・カヨカ、カコシラ

日記171201・カヨカ、カコシラ 十二月八日は開戦記念日だ。なんの開戦かって? そういうご仁は昭和の年鑑を繰って昭和十六(1941)年十二月八日の項を見てくれ。世の中変って若者の世代になって、日本語も変ってきた。 ★若者語やたらチョン切る悪い癖(謝) …

日記171121・母の誕生日

日記171121・母の誕生日 あまりありふれたことではないと思うが、母と私の誕生日は同月同日なのである。母が亡くなったあと、思い出すこともあって、この日は墓参することにしている。 明治後半から大正にかけて生まれた人は、先の大戦の影響をモロに蒙った…

日記171111・消えた沙魚(はぜ)とままかり

日記171111・消えた沙魚(はぜ)とままかり 日本の秋の味覚は、まことに豊富である。佃煮ひとつとっても、例年ならこの時期には沙魚(はぜ)が登場するのが毎年のならわしだ。ところが今年は、東京の佃煮屋を何 軒か当たってもどこも置いていない。まいとし…

日記171101・「モバ」

日記171101・「モバ」 大正期や昭和ヒトケタ期に「モボ」「モガ」という言葉が流行った。「モダンボーイ」「モダンガール」のことである。当時の先端をいくモダンな男女、という意味であった。 うちの遠い親戚に、いまは老人ホームに入った九十歳台半ばの老…

日記171021・三保園ホテル

日記171021・三保園ホテル 三保の松原と言えば富士山と駿河湾を見渡す風光明媚な海岸で天女伝説・羽衣伝説で有名なところだ。そこに由緒ある三保園ホテルがある。最近このホテルへ日帰り入浴というプランを利用して行ってきた。 このホテルは戦前からあり、…

日記171011・マクダーナルズ

日記171011・マクダーナルズ 日本新聞協会では、外来語の表記を日本語でカナ表記にする場合、なるべく現地の発音に近い表記にするように定めているらしい。これがどんなに的外れであるか、過去私が現地のバイリンガル日刊紙・羅府新報のコラム「磁針」に書い…

日記171001・書評・銀の匙・中勘助著

日記171001・書評・銀の匙・中勘助著【あらすじ】 この「銀の匙」という美しい題の小説は、もともと詩人である中勘助が生れ落ちて間もなく、物心ついたときから十六、七歳の青春期までの美しくて清らかな思い出の記である。それが単に子供の目からみた子供の…

日記170921・東京中央郵便局跡

日記170921・東京中央郵便局跡 虎は死して皮を残す。鳩山邦夫は死して名を残した。 政治家の鳩山邦夫は1948年生まれ、昨2016年没した。彼が総務大臣だったとき、一つだけ歴史に残るいいことをした。それは東京駅前の旧中央郵便局の建物をいまの切手ビル(な…

日記170911・ホットドッグ

日記170911・ホットドッグ ここでいうホットドッグは、通常アメリカ大リーグ球場の売店(concession)で売っている最も簡単なホットドッグを念頭に置いている。添付の写真でいえば、いちばん最後の写真のもので、なんの変哲もないパンの上にたっぷりのソーセ…

日記170901・関東大震災記念日

日記170901・関東大震災記念日 毎年9月1日は関東大震災記念日。 大正12年(1923)9月1日関東地方を襲ったマグニチュード7.9の大地震。 震災は忘れた頃にやってくる。物理学者、随筆家としても名高い寺田虎彦の名言を持ち出すまでもなく、その後大震災は…

日記170821・意地悪爺さんといじわるばあさん

日記170821・意地悪爺さんといじわるばあさん チック・ヤングというアメリカの漫画家をご存知だろうか。いまではもう記憶の底に沈んでしまったが、かつては一世を風靡した「ブロンディ」という漫画を書いた人である。イリノイ州シカゴ生れで生年1901年、没年…

日記170811・藤村操

日記170811・藤村操 いまどき「藤村操」と聞いて誰のことか即座にわかる人は少数派だろう。操、といえば女名前のようでもあるが、本人は歴とした男性であった。 藤村操を有名人にした理由はたった一つ、彼が自殺したからである。自殺をしただけではこれほど…

日記170801・はっさく

日記170801・はっさく これも忘れられた日本語の話題といえるのかも知れない。「はっさく」とは「八月朔日」のことである。「朔日」とは「一日・ついたち」のことである。徳川家康は豊臣秀吉に封じられて、旧暦の天正18年8月1日に江戸城に入城した日とされる…

日記170721・日本語を忘れた日本人

日記170721・日本語を忘れた日本人 15年ほど前、カリフォルニア州の日系老人ホームでボランティアをしていたとき、日本から大学生が三人、実習に来た。男子学生が二人、あとの一人は女子学生であった。いまどきの日本の学校は、専門教科の実習を外国で行って…

日記170711・大愚問その2、お茶をのみますか?

日記170711・大愚問その2、お茶を飲みますか? 叔父がよく言っていた。「お茶を召し上がりますか?というほどケチな質問はない。大愚問というべきだ。もうお茶どきだと思ったら、質問を省略してお茶を淹れて持ってくればいいんだ」と。たしかにこの質問は大…

日記170701・不動産屋と土建屋

日記170701・不動産屋と土建屋 職業に貴賤はないから、不動産屋 がアメリカ大統領になっても土建屋が日本の総理大臣になっても悪いことはない。ただ国を率いるという立場だけに、その人の業績がどうだったかが国民生活に与える影響はとてつもなく大きい。そ…

日記170621・コトンク、パイナップルヘッドとフレンチ・キャップ

日記170621・コトンク、パイナップルヘッドとフレンチ・キャップ 人間はひとりでは生きられない。そのくせ人間同士集まると、互いに相手の欠点を見出そうとする。悪口を言い合う。ま、動物と同じで、群れを作りたがるくせにちょっとしたことで喧嘩を始める。…

日記170611・桑の実

日記170611・桑の実 初夏のいまごろになると、小学生の頃疎開していた田舎の風景を思い出す。その地方では蚕の飼育が盛んで、当時は蚕の食料である桑の木が畑の大きな面積を占めていた。いまその地方に行っても、そのおもかげはない。日本の絹産業が絶滅に瀕…

日記170601・独善の見本・能率手帳

日記170601・独善の見本・能率手帳 現役時代の昔々から、手帳は株式会社・日本能率協会マネジメントセンター発行の「能率手帳」だ。確認できるだけで1979年以降残っているが、もっと前から使っていたから、愛用歴ももう40年にもなるだろう。 その愛用の「能…

日記170521・ナメトンカ!

日記170521・ナメトンカ! 元大リーガーのジムは気のいいヤツだ。現役のときは投手で、シカゴ・カブス、デトロイト・タイガース、キャンサス・シティ・ロイヤルズ。最後はシアトル・マリナーズで締めくくった。1969年からの10年間。通算の戦績は83勝88敗、勝…

日記170511・銀座カフェーパウリスタ

日記170511・銀座カフェーパウリスタ 銀座九丁目にある「銀座カフェーパウリスタ」は創業明治44年のコーヒー専門店の老舗である。老舗の多い銀座商店街では珍しくもない古さなのかも知れない。 同社によると、この店で面白いのはその創業の古さだけではなく…

日記170501・大愚問その1、お母さんと私

日記170501・大愚問その1、お母さんと私の・・・・・ 世の中にこれほどの大愚問はあるまいと思われるのが、よく結婚したての若妻が亭主に向かって発する「お母さんと私とどっちが大事なの?」という質問だ。 亭主にしてみれば、どっちも大切なのである。そん…

日記170421・平成の時代劇にみる敬語の使い方

日記170421・平成の時代劇にみる敬語の使い方 年寄りはなんでも昔のものがよくて今のものは悪いと言う、と言われてしまうことを重々承知で書く。 いったいにいまの映画やテレビドラマなどは「電気紙芝居」だと思っている。「電気」というのは本物の電気を使…

日記170411・関西の蕎麦屋は味と風情あり

日記170411・関西の蕎麦屋は味と風情あり 前回4月1日のブログは「四月馬鹿」でした。たくさんの人が騙されたフリをして下さって有難うございました。今回からまた元に戻ります。ちなみに今回の「フール」は「女性が大相撲の土俵に上がること」で、神事でもあ…

170406・号外

日記170406・ 【号外】 南カリフォルニアも春です 前回4月1日のブログは「四月馬鹿」でした。たくさんの人が騙されたフリをして下さって有難うございました。ちなみに今回の「フール」は「女性が大相撲の土俵に上がること」で、神事でもある大相撲では、土俵…

日記170401・きょうの快ニュース

日記2017年4月1日・きょうの快ニュース 家内が飛行機の操縦免許(自家用単発)を持っていることはご存知の向きが多いかと思われますが、本日良いニュースが入りましたのでお知らせします。 じつは所属する日本女流飛行士連盟の推薦により、大相撲五月場所千…

日記170321・文科省公認の誤字や当て字

日記170321・文科省公認の誤字や当て字 来月から新学期だ。胸をふくらませて小学校一年生になる児童が全国にいる。だがこれらの児童の教育の最高行政機関である文部科学省に指導を任せておいていいものだろうか。最近学校で教えられている下記の日本語の用例…

日記170311・舐めて味噌、付けて味噌

日記170311・舐めて味噌、付けて味噌 これはもひとつ、「舐めてみ、付けてみ」という謳い文句がついている商品である。商品名としては、なかなかしゃれているだけではなく、みごとに中身を表していて用途をしっかりと宣伝している。実質的には、これは一種の…