tokyokidの書評・論評・日記

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日記170621・コトンク、パイナップルヘッドとフレンチ・キャップ

tokyokid2017-06-21

日記170621・コトンク、パイナップルヘッドとフレンチ・キャップ
 人間はひとりでは生きられない。そのくせ人間同士集まると、互いに相手の欠点を見出そうとする。悪口を言い合う。ま、動物と同じで、群れを作りたがるくせにちょっとしたことで喧嘩を始める。喧嘩は相手を罵倒することから始まる。
 幕末から移民が始まって、ハワイやカリフォルニアを含むアメリカにはとくに多くの移民が日本から渡っていった。彼らの多くは戦時中強制収容所に入れられたが、やがてそのなかから志願兵を募っていわゆる「二世部隊」が米軍のなかに編成された。米国陸軍442部隊といって go for broke! を合言葉にした勇猛果敢な部隊であることはいまだに語り継がれている。この部隊は白人の指揮官を除いてほとんどが日系二世の兵で編成されていたが、彼らは全米の居住地から集められたのであった。当然ハワイ出身者もいる、シアトルやサンフランシスコやロスアンジェルスなど本土の西海岸出身者もいる。でもどの兵隊も父母の出自は日本だから手の内はよくわかっていて、ケンカなど起こりそうもないと思われ勝ちだが、それでもなにかにつけお互いの悪口の言い合いが起ったようだ。ハワイ出身者はカリフォルニア出身者の遵法精神を罵った「コトンク」という。叩けば「コトン」と音がする石頭の意である。本土出身者は「ハワイ出身者に頭の中身のないパイナップルヘッド」と渾名をつけた。
同じような例はヨーロッパにもある。英国で「フレンチ・キャップ」といえばコンドームのことだが、なぜ避妊具が他国のそれもフランスの帽子と呼ばれるのか。仲が悪いから、というのが言い過ぎなら反目精神が盛んだからであろう。かくしてただでさえ人間同士の悪口の言い合いは果てしなく続く。
残念ながらフランスでは「ブリティッシュ・キャップ」をフランス語でなんというか、なにを意味するかについては聞き洩らした。□ (写真はネットから借用)、