tokyokidの書評・論評・日記

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日記171201・カヨカ、カコシラ

tokyokid2017-12-01

日記171201・カヨカ、カコシラ
 十二月八日は開戦記念日だ。なんの開戦かって? そういうご仁は昭和の年鑑を繰って昭和十六(1941)年十二月八日の項を見てくれ。世の中変って若者の世代になって、日本語も変ってきた。
★若者語やたらチョン切る悪い癖(謝)
最近さる川柳誌に載った句だが言い得て妙だ。読者諸賢は次の若者語をご存じだろうか。
● 「パリピパーティピープルの略で、お祭り騒ぎの好きな若者。
● 「やばみ」「つらみ」語尾の(い)を(み)に変えただけ。
● 「フロリダ」風呂に入るから離脱するということ。
● 「テンアゲ」テンションつまり気分が上がること。
● 「りょ」了解しました、のこと。やたらチョン切っていますね。
● 「イチキタ」一時的に帰宅すること。
● 「あーね」ああ、そういうことね、の略。
● 「かまちょ」かまってちょうだい、の略。近頃の若者の自分勝手な(これを最近語ではジコチューというらしいが)若者特有の甘え癖がよくでている。
● 「とりま」とりあえずまあ、の略。
● 「ありよりのあり」つまり(有り寄りの有り)ということは(有り)か(無し)かでいうと(完全に有り)ではないが(有りに近く寄っている)という意味。なるほど最近のデジタル世代の若者がアナログ語を操るとなると、こういうことになるのでしょうな。
それにしても、こんなにまで言葉を略す必要があるのだろうか、という感想が残る。以上の最近の若者語はいかがでしたか。もっとも昭和ヒトケタ世代もわれらにも、チョン切った言葉はあった。たとえば・・・・・
● 「ロンパリ」ロンドン、パリのことで斜視者のこと。
● 「ドレメ」ドレスメーカーの略。
● 「テレコ」テープレコーダーの略。
これらの略語はいまでも一部に生き残っているらしいのであります。ま、一般名詞に転化したということか。そういえば「ボイン」と「ナイン」というのもあったなあ。日本人は駄ジャレが好きなのであります。
 で、題名の「カヨカ、カコシラ」のことだ。先年亡くなった阿川弘之の「海軍こぼれ話(光文社文庫)」に旧海軍の用語としてこれがでてくる。海軍が洋上作戦を行う場合はふつう艦隊を組んで行動することが多いそうだが、敵に見つかるのを防ぐために、通常は「無線封鎖」をしていて見える範囲ではあってもふつう艦隊内の通信に無線は使えない。そこで昼間なら手旗信号、夜間ならば探照灯の出番となるわけだが、そこでこの「カヨカ、カコシラ」という命令があった。平文では「(旗艦の)艦長から(各)艦長へ。艦長と航海長は(旗艦に)来艦せよ」の意であったそうな。いかにも無駄の許されない海軍の知恵であったと思ったことであった。案外旧海軍が若者語の先達であったのかも知れない。□
(写真はすべてネットから借用)