日記170821・意地悪爺さんといじわるばあさん
日記170821・意地悪爺さんといじわるばあさん
チック・ヤングというアメリカの漫画家をご存知だろうか。いまではもう記憶の底に沈んでしまったが、かつては一世を風靡した「ブロンディ」という漫画を書いた人である。イリノイ州シカゴ生れで生年1901年、没年1973年。もうひとり、こちらはご存知であろう、日本の漫画家・長谷川町子。いまでもテレビで放映されている「サザエさん」の作者だ。佐賀県生れで生年1920年、没年1992年。
この二人の漫画家は期せずして主著ともいうべき漫画の主人口がそれぞれ「ブロンディ」と「サザエさん」という家庭の主婦で、「意地悪シリーズ」として取り上げた漫画の主人公が男と女の違いがあるものの、それぞれ「意地悪爺さん」と「いじわるばあさん」なのである。
男と女どちらが意地悪か、これは永遠のテーマにしておくほうが無難なようだが、長谷川町子は彼女の漫画の成り立ちを描いた「サザエさん うちあけ話」のなかで「私がいじわるばあさんを書いたのは、チック・ヤングの意地悪爺さんを読んで、意地悪なのは男より女のほうが凄味があるだろう、と考えたから」という意味のことを言っている。ま、思い当たる節が多い御仁もおありだろう。
このなかで、チック・ヤングの「意地悪爺さん」の記録を見つけるのは至難の業で、やっとふたコマだけ見つけた。懐かしんでいただければ幸甚である。□
(写真はすべてネットから借用)