tokyokidの書評・論評・日記

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日記171211・立会川の吉田家

tokyokid2017-12-11

日記171211・立会川の吉田家
 また蕎麦屋の話題で恐縮。
 東海道線というか京浜東北線というか、品川駅から大森駅の間にまだ旧東海道が残っている。さすが往時の大街道でも、いまではくるまで言えば一方通行しかできない道幅だ。品川駅そばの八ッ山橋から、刑場で名高い鈴が森まで、江戸時代の東海道がほとんどそのまま残っている。その鈴が森に寄ったところに蕎麦屋の吉田家がある。創業安政3(1856)年で、米国総領事・ハリスが下田に駐在した年だ。
 この蕎麦屋に行ってみた。ご覧の通りの木造二階建の家で、階上はちょっとした宴会ができるようになっている。往時の池田屋もこのような造りであったかと思わせるような建物がよく手入れされていまでも残っている。蕎麦はうまかったが、値段はちと高めで、そのあたりの町の蕎麦屋とは違うよ、という気骨が見てとれる。店で出す献立も町の蕎麦屋とは違って豪華仕立てになっている。
 昔蕎麦屋というものは、町内に必ず一軒はあったものだ。いまでは町の蕎麦屋を探すのに骨が折れるから、こんな高級な蕎麦屋でも貴重な存在になってしまった。□
(写真は同蕎麦屋のパンフレットから借用)