tokyokidの書評・論評・日記

tokyokid の書評・論評・日記などの記事を、主題に対する主観を明らかにしつつ、奥行きに富んだ内容のブログにしたい。

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

書評・論語

書評・★論語(金谷治訳注)岩波文庫【あらすじ】 「論語」はいうまでもなく中国の春秋時代の思想家・孔子(B.C.五五一~B.C.四七九)の死後、弟子たちがその言行を集録した書。孔子は「礼楽の治」を以って徳治主義を実現しようとした人。日常の生活では「老人…

書評・三屋清左衛門残日録

書評・★三屋清左衛門残日録(藤沢周平著)文春文庫【あらすじ】 時代小説を多く残した著者の藤沢周平が、この小説の主人公であるところの、前藩主の側用人を務めたことのある三屋清左衛門が隠居して家督を息子に譲ったあとの物語を「日残りて昏るるに未だ遠…

書評・朝日新聞の用語の手引

書評・★朝日新聞の用語の手引(朝日新聞社用語幹事編)朝日新聞社【あらすじ】 朝日新聞社が記者のために「分かりやすく正確な文章を書くために」つくったマニュアルの「表記の基準」に「用字用語」「外来語」「外国地名」「その他の資料」などを加味した文…

書評・日本の「死」

書評・★日本の「死」(中西輝政著)文芸春秋社【あらすじ】 政治学者の著者・中西輝政氏が平成十五年(二〇〇三)に書き下ろした表題の本。「日本は死ぬだろう。いや、すでに死んでいるといっていい」から始まる「まえがき」と、目次から項目を紹介すると、 …

書評・国家の品格

書評・★国家の品格(藤原正彦著)新潮新書【あらすじ】 本書は、数学者である著者の2回にわたる講演記録に手を入れて一冊の本にした、と冒頭の「はじめに」の項に明記してある。本書の目次を紹介すると、 第一章・近代的合理精神の限界 第二章・「論理」だ…

書評・「南京事件」の探究

書評・★「南京事件」の探究(北村稔著)文春新書【あらすじ】 昭和12年(1937)に始まった日中戦争(支那事変)で、同年末日本軍は当時蒋介石率いるところの国民政府の首府・南京を占領する。以後戦後すぐ開かれた東京裁判そのほか戦勝国が戦敗国・日本を裁…

書評・ある明治人の記録

書評・★ある明治人の記録(石光真人編著)中公新書【あらすじ】 副題に「会津人柴五郎の遺書」とある。柴五郎は安政六年(一八五九)会津若松藩士であったところの二四〇石・物頭・柴佐多蔵の五男として生れた。昭和二十年(一九四五)年十二月、第二次世界…

書評・金持ち父さん 貧乏父さん

書評・★金持ち父さん 貧乏父さん(ロバート・キヨサキ、シャロン・レクター共著、白根美保子訳)筑摩書房【あらすじ】 副題としていわく、「アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学」。一代で百万長者に成り上がった日系アメリカ人のキヨサキが、公認会計…