日記201025・スティルトンのブルーチーズ
日記201025・スティルトンのブルーチーズ
来年一月一日の発効を目指して、日英貿易交渉が行われている。ほぼ妥結したとも言われているが、一部の報道によると、英国が最後まで固執して難航したのが日本のブルーチーズ輸入枠の拡大だそうだ。英国側がなんでこんな妙な品目に固執したかはわからない。もちろん日本ではもっと買う余地があるだろう、ということなのだろおが、それにしても妙な品目にこだわったものだ。
ブルーチーズは青カビの匂いがするチーズで、日本でも熱狂的なファンがいるがその数は少ない。この独特な匂いで敬遠する人のほうがはるかに多い。だいたい日本ではチーズそのものの需要が限られているのが実情だ。なるほどスティルトンのブルーチーズは世界の三大ブルーチーズのひとつとか言われているが、日本人は売れないとわかっているものを輸入することはないだろう。
結局は輸入枠を拡大せず、ワクが余った場合にはそれを英国に割り当てるということで妥協したようだ。英国は固執するなら戦闘機や洋服生地やら大西洋の海産物など、ブルーチーズよりははるかに金目になる品目がいくらもあったはずだ。英国も不思議な国だなあ。
ブルーチーズといえば、日本では人口に膾炙された艶笑小噺がある。フランス皇帝だったナポレオンが戦地でブルーチーズの料理を出されて「おお、ジョセフィーヌ」と叫んだというあれだ。ジョセフィーヌはナポレオンの皇后の名。もちろん読者諸賢はとっくにご存知であろうし、理解もされていることであろうな。□(写真はネットから借用)