tokyokidの書評・論評・日記

tokyokid の書評・論評・日記などの記事を、主題に対する主観を明らかにしつつ、奥行きに富んだ内容のブログにしたい。

日記201010・歌劇 ファウストからワルツ

日記201010・歌劇 ファウストからワルツ

f:id:tokyokid:20201010160808j:plain

 いまでもこんな運動会風景が見られるのだろうか。

 約70年前の高校の運動会には、女子生徒によるリボンダンスがあった。各人が紅白のリボンを一本づつ持って踊りながら中央に立てた棒に巻き付けていくあれである。その時の伴奏音楽は、私の学校ではグノーの「歌劇 ファウストのワルツ」を使った。いまでも目を閉じれば青春まっさかりの女子高校生の楽しげな踊り姿を思い出すことができる。戦後すぐの国民全部が等しく飢えていた時代でもそうだった。

 運動会で使う音楽はそれなりにきまっているようだ。この曲はクラッシック音楽であるし、テンポもメロディも高校生の踊りに適しているのだろう。意中の人も半袖にブルマーで、真っ白な腕と脚を出して運動場を縦横無尽に踊り回るさまは、目もくらむような壮観であった。その人もいまはこの世に居ない。人生無常とはこのことだ。写真を選んでいて気が付いたことだが、いまではなんでも低学年化が進んでいて、リボンダンスも小学生から幼稚園児に移ってしまったようだ。女子高校生はもうリボンダンスなんてやらないらしい。

せめて音楽でも聴こうか、と言ってくださる方のために、ダブル連弾とでも言うのかどうか、私には珍しい2台8手のピアノ演奏を続けてふたつ続けてどうぞ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=k-pO86Og-KU

https://www.youtube.com/watch?v=0VKYyNdc5S8

 

日本人と外人のカルテットの演奏だが、年齢もあるのだろうがその演奏にお国ぶりがよく出ている。日本人のほうは堂々としていて理路整然、譜面には忠実なのだろうが、正確一点張りで全然ゆとり、というか遊びがない。つまり幼児期というか母親の胎内にいたときからクラシック音楽に親しんでいたとは思えない、いわば職人気質で作り込んだ品質のいい工業製品のような確実一点張りの演奏に聞こえる。対する外人の演奏は、ゆとりというか遊びというか、演奏者の解釈が随所に混ざって個性を出している特徴のある演奏に聞こえる。変幻自在の面白味があるのだ。私にはそう聞こえるのだが、さて読者諸賢のご意見も聞きたい。□(動画と写真はネットから借用)

f:id:tokyokid:20201010160940j:plain