tokyokidの書評・論評・日記

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日記120229・Dixieland Jazz@HUB浅草

tokyokid2012-02-29

日記120229・Dixieland Jazz at HUB 浅草

 一昨日久しぶりにジャズハウスのライブ演奏を聴きに行った。
 浅草の「HUB浅草」というライブハウスで、満員の盛況だった。
 Dixieland Jazz は別名 Happy Music とも言う。
 その名のとおり、聴く人の心をハッピーにする陽気な音楽が多い。でも讃美歌を元歌とする宗教色濃い曲もあって、人の心をしみじみともさせる。
 よく知られた演奏家は、ルイ・アームストロングなど。Dixieland Jazz の主流は、ピアノ、ベース、ドラムス(や時にはバンジョーやギター、スーザホンなども加わることのある)のリズムセクションと、トランペット、トロンボーンクラリネット(や時にはサキソホンも加わることのある)のメロディセクションから成立つ7,8人編成の楽団だ。「だった」と言うべきかも知れないが。
 この音楽は、もともと19世紀に、アメリカで南北戦争終結したあとで、不要になった軍楽隊の楽器をもとに、いまのルイジアナ州ニュー・オーリンズで黒人によって始められたと伝えられる。そのあと Dixieland Jazz が発展して、その流れを汲むダンス音楽として一世を風靡した Swing Jazz が生れた。これも今ではすたれてしまったが、演奏家でいえばベニー・グッドマングレン・ミラーらがいる。
 Dixieland とは、10フラン紙幣の通用する地、というほどの意味だ。米国史上有名な1803年の Louisiana Purchase 以前のルイジアナ州はフランスの領土であった。そこではフランスの10フラン紙幣が通用していた。「Dix」はフランス語の「10」。それでこの地を Dixieland と呼ぶようになった。
Dixieland の英語の意味は Deep South すなわち「深南部」である。南北戦争のときの南軍のテリトリーつまり南カロライナ州以南を指す。 Dixieland Jazz は、21世紀のこんにちでは、本場のアメリカでもあまり聞かれなくなったアメリカの伝統音楽だ。でも日本のみならず欧州にも愛好家はたくさんいる。
私には音楽を文字で描写する才能はない。でもいまは発祥の地アメリカでも、めったに聴かれなくなったこの音楽について言わせてもらった。□


*写真は薗田憲一とデキシーキングスが演奏する幕間のステージ。