日記191211・汁粉とぜんざい
日記191211・汁粉とぜんざい
冬になった。汁粉やぜんざいの季節だ。
日本にはうまいものがたくさんある。汁粉やぜんざいもそのひとつだろう。昔はひっくるめてこれらを「甘味」といった。砂糖は貴重品だったのである。明治の写真集などを見ると、町には「砂糖屋」があって、進物用として売れていたらしい。砂糖だけで商売が成り立ったのであった。だから砂糖をふんだんに使う汁粉やぜんざいはご馳走であった。
日本人はなにか見ると改良しなくてはいられない国民性だから、たとえば汁粉でも懐中汁粉というものが昔からあった。粉末状になった汁粉が紙袋に入っていて、椀にあけて熱湯を注げば出来上がり、という簡単なものだ。これはいまでもある。
それでは汁粉とぜんざいはどう違うのだろうか。ふつうは一々区別しないと思うが、いちど疑問を持ってしまうと気にかかるものだ。
G検索すると、その違いは「汁気のあるなし」「こしあんと粒あん」「地域での呼び方」などと説明がでてくる。ほかに「御膳汁粉」や「田舎汁粉」などもあるが、総じて「小豆を砂糖で甘く煮て、餅や白玉を添えたもの」を「汁粉・ぜんざい」であるらしいから、小さな違いはどうでもよかろう。
亡き母がつくってくれた汁粉にまずいものはなかったから、それでいいのではないか。□
(写真はネットから借用)