日記190821・そうめんとひやむぎ
日記190821・そうめんとひやむぎ
今年の夏も世話になった素麺と冷や麦について。
日本を語るのに四季は欠かせないように、季節にはそれぞれの風物詩がある。いや、この場合は「食べ物詩」というべきか。
敗戦までの日本では、ごく一部を除いて、野菜を温室栽培するなどということはなかった。したがって八百屋だろうと魚屋だろうと、その季節の旬の野菜なり魚なりだけを売るのが普通であった。もちろん町の飲食店でも、季節のメニューを持っていて、その中に蕎麦屋なら、夏なら定番の冷やした蕎麦やうどんなどのほかに、素麺や冷麦を用意していたものであった。従って当時の日本には、いつであっても、季節感あふれる環境が整っていた。冬のさなかでも、茄子やキュウリやトマトがいつでも食えるいまとは、季節感からしてまったくちがっていたのである。
私は化石人間だから、夏にはそうめんやひやむぎを食いたい。有難いことにうちのヨメは手数を惜しまず気軽に作ってくれる。
写真で恐縮だが、読者諸賢も夏の冷感を味わってください。それにしても、そうめんとひやむぎの違いはなにかな? どちらも冷たい麺であることだけが、知っていることのすべてなんだが。□
(写真はネットから借用)