tokyokidの書評・論評・日記

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日記140101・やるねえ!早大NOJC

tokyokid2014-01-01

 やるねえ、早大NOJC.
 NOJC は New Orleans Jazz Club の略語だ。今回彼らの年一回のリサイタル?に行ってきた。もう52回目だというから、そもそもは1961年すなわち昭和36年に始まったことになる。私も Dixieland Jazz ファンだが、その頃はまったく知らなかったなあ。いまは Happy Music と呼ばれるこの陽気なジャズも、本場のアメリカでもほとんど聴かれることはなくなった。でも遠く異国の地で、これだけ盛大に演奏されているのだから、本場 New Orleans はもって瞑すべし、だろう。今の彼の地では、Contemporary Jazz という、妙なジャズが流行っているそうだから、この本格的な大学生の Dixieland Jazz を聴かされて、サッチモやジョージ・ルイスやジャック・ティーガーデンなどの全盛期を知っている、われらオールド・ファンの感慨はひとしおだった。私が最後に何回目かのニュー・オーリンズに行ったのはもう30年も前の話だから、いまどうなっているかはよく知らない。
 このクラブは、現在約100名の部員を誇っているそうだ。このリサイタルにも10バンドほどのいわば「同好会バンド」が参加していたが、皆さんけっこう達者な演奏で、じつに楽しめた。今年は一年生部員が60名も入部してくれたとのことだから、100名というのは今年だけの特殊現象かも知れないが、それにしてもお盛んなことだ。まことに恐れ入りました。どれくらい達者な演奏だったかというと、このブログの読者諸賢に音を聴かせられないのが悔やまれるくらいの出来の良さであった。
 できればこの演奏会は「recital」でなく、「festival」であったほうが陽気でよかった。でも昭和36年の発祥では、日本人はまだ英語に慣れていなかったんだろうねえ。日本人はマジメだからこの演奏会も「リサイタル」そのものであったが、ここはやはり演奏会自体の運びも陽気に「フェスティバル」であるべきだった、というのが正直な感想。写真は準備段階から演奏の、それも凝った帽子をかぶって気分を出しているのは大学生のお遊びとも思えない達者ぶりだ。ちなみに100人もの部員がいるほどのこのクラブにして、毎年プロの演奏者になるのは数名も居ないそうだ。ならば卒業してもつながりを保って、趣味の範囲でいいからいい演奏を聴かせてもらいたいものだ。そう思ったほどこのリサイタルは素晴しかった。演奏会のあとで、華の都新宿で飲んだアイリッシュ・ビアーの味も格別だったことを書き足しておこう。写真は全頁カラーの豪華印刷・全24ページのプログラム表紙、バンドの演奏風景、夜の新宿の街。