tokyokidの書評・論評・日記

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ルポ・有料老人ホーム体験宿泊記(その4)

tokyokid2008-11-07

4. 体験宿泊(2)サンリッチ三島
住所:静岡県三島市川原ヶ谷264−2/電話(055)976−6500/URL:www.sunrichi-mishima.jp
サンリッチ三島は株式会社サンリッチ三島によって経営される「介護付有料老人ホーム」である。該社の代表取締役は医療法人社団福仁会の常務理事で、この団体は「三島東海病院」「小松川病院」「国分寺南町診療所」「船堀診療所」を傘下に収める。そして三島東海病院はサンリッチ三島に隣接して設けられ、交通はJR三島駅からバス便で15分、国道1号線に面しており、バス停留所の「東海病院前」が設けられている。国道に面してはいるが、商業施設などは徒歩圏になく、周りには住宅地が広がっていて、その意味では「郊外型」ということになろう。
 体験宿泊のときに、部厚い「1.重要事項説明書(A4・厚さ約1センチ)」のほか「2.サンリッチ三島パンフレット(B3・2頁)」「3.ひまわり2008年9月号(A4・2頁)」「4.株式会社サンリッチ三島個人情報保護方針(A4・1頁)」「5.行事等予定表(A4・1頁)」「6.サンリッチ三島体験入居のご案内(A4・1頁)」を手渡された。上記「1」は片面コピーを綴じただけのものだが、内容は・・・・・
1. 事業主体概要
2. 施設概要
3. 従業者に関する事項
4. サービスの内容
5. 利用料
・・・・・そのほかに添付資料として「介護サービス一覧表」や前項にもあった「東京都消費生活条例による表示」などから「タイプ別間取図」など無慮32項目をまとめての説明がつく、厚さ約1センチの部厚く、丁寧な説明書であった。例によって主な費用を抜書きすると、まず入居一時金は1人2515〜8426万円(2人入居の場合は796万円加算)である。「返還月数を設定した年齢別逓減方式」も用意されている。管理費は1人9万8700〜11万8440円(2人13万200〜14万9940円)、食費は1人3食30日分として1人5万2980円(2人の場合は倍額)である。
 介護サービスについても、細かく規定されている。協力医療機関は隣接の「三島東海病院」があり、診療科目は内科(循環器・糖尿病)、外科(消化器・肛門科)、整形外科(リウマチ科兼務)、脳神経外科放射線科、リハビリテーョン科がある。
 宿泊体験に関して言えば、今回宿泊した4個所のうちでサンリッチ三島はいちばん従業員教育が行き届いていた。そのことに関連して、社員・従業員だけでなく入居者に至るまでの内部統制が行き届いていたように思われる。筆者が体験宿泊した夜、温泉大浴場に入浴にいって、何の気なしにいつもの銭湯のつもりで「かけ湯」を充分にして湯船につかったところ、でてから入居者に「ここはまずせっけんで全身を洗ってから入浴することになっていて、表示もしてあります。守ってもらわなくては困る」と注意を受けた。なるほど脱衣場にそのむねの掲示があった。この一事をみても、ここの管理規則は厳しく守られているであろうことが予想できた。これを「わずらわしい・めんどうくさい」ととるか「安全保障の担保・当然の措置」ととるかは、その人による。またサンリッチ三島の間取りで特筆すべきは(今回体験宿泊したほかの諸施設とは大きく異なる点として)、全部屋に納戸が設けられておりある程度の保管スペースが確保されていることと、独立の台所が(廊下等の通路に面してではなく)独立した一部屋を確保していることであった。これはある程度の荷物を持ち込みたい人、まめに料理を作りたい人にとってはとても有難い設備であると思った。但しサービスがいいだけにそれなりの費用がかかる。体験宿泊費はゲストルーム利用料として1人1泊4463円、これに1人分の食費として朝食393円、昼食588円、夕食785円が加算される。面白いのは、サンリッチ三島では体験宿泊を2泊3日程度に想定しているが、60日程度の体験入居も可能と謳っていることだ。これならゆっくりと施設を確かめることができる。□