tokyokidの書評・論評・日記

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日記120619・股ひろげ銀の座席に寝る狸(謝楽斎)

tokyokid2012-06-19

日記120610・股ひろげ銀の座席で寝る狸(謝楽斎)

 日本では見慣れた風景、というべきか。
 付近に高齢者がいようと幼児連れがいようと妊婦がいようと、白河夜船を決め込んでしまえば席を譲る気配も義務もない。日本では健康な(若いのも含めて)人つまり交通強者が、なんで弱者を置き去りにしてわれがちに座席を占めようとするのか、ここがよくわからない。小さいときからの家庭のしつけに問題アリか? この間は国電おっとJR山手線で、老人がさらなる老人に席を譲っているのを見たよ。まわりは白河夜船の学生ばかりじゃった。老老介護の公共交通機関版といったところか。欧米指向の日本人がバカにすることが多いわれらの隣人・東南アジアの民だって、年長者に公共機関の座席を譲る風習のある国はいくつもあるよ。マネの得意な日本人が、なんでこういう(良い)ことはマネできないのかな。ひとのフリ見てわがフリ直せ。ま、日本人の民度もそれほどのものか、ということだろう。
 被写体の名誉のために言っておくが、写真の座席はシルバーシートではなく、一般席だった。この点が首題の川柳句の内容とは違う。「銀の座席」ではなかったわけだ。それにこの電車は空席だらけで混んでもいなかった。でも被写体の御仁は電車に揺られて、いい気持ちそうに寝てござった。小田急線・小田原駅付近で。□