tokyokidの書評・論評・日記

tokyokid の書評・論評・日記などの記事を、主題に対する主観を明らかにしつつ、奥行きに富んだ内容のブログにしたい。

日記131019・湯漬け風おかゆ

tokyokid2013-10-19

 最近の料理は、ともかく手を抜くことばかり優先して、じっくり手間をかけて味のいい料理を作るという、昔のお母さんなら誰でもしていたことを、いまでは誰もやらなくなってしまったらしい。
 いまはインターネットの時代で、ちょっと検索すれば、料理のレシピなんかゴマンと出てくる。そのうちで「おかゆ」の料理法を引いてみた。するとそこで出てくるレシピはいずれも「簡単」ということがキーワードであるらしく、おかゆを簡単に作るのは鍋に炊いたご飯を入れて水を足して煮ればいい、という作り方を指南している場合が非常に多い。これでは「お粥」ではなくせいぜい「湯漬け」で、米と水が分離した状態のものができてしまう。ほかに例をあげれば雑炊がそれに当る。こうした「ニセおかゆ」を食べさせられた子供はこれをほんとうの「お粥」と信じ込み、大人になってもまともなおかゆを作ることをしなくなるだろう。なにしろ子供の頃母親に食べさせられた簡単湯漬けをおかゆと信じ込まされているのだから。こうして日本の文化は破壊されていく。
 お粥の作り方はそれほどむずかしいものではない。厚目の鍋に米と大量の水を入れて炊けばいいのである。ただそのとき、赤子泣いてもフタ取るな、だけ実行して火加減に注意すれば、ねばねばは鍋からこぼれ落ちず、きちんとしたお粥ができる。吹きこぼれそうになったら、火を弱めれば済むことだ。
 写真は病院食のお粥。世のお母さん方に告ぐ。病院で出すおかゆでさえ、ちゃんとネバネバを残した、湯漬け風ではない、キチンとしたお粥を出しておるぞよ。