tokyokidの書評・論評・日記

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日記190511・アンクル・サミー

日記190511・アンクル・サミー

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 日本ではちょっと美人だと、またはちょっと有名だと、それだけであとはなにも芸がなくてもすぐ芸人として通るが、アメリカではそうはいかない。芸人であるからにはまず個性がなければならない。芸もなくてはならない。マドンナだって見てごらん。あれだけの個性を発揮している上に、あれだけ歌も歌えるのだから。あちらでは美人だからと言って即女優、それも大女優などと言われる甘い世界ではないのだ。かつてそのアメリカに、サミー・ディビス・ジュニアという大物の芸人がいた。歌よし、踊りよし、頭はよく切れて当意即妙のセリフやアクションがポンポン出てくる人だったからボードビリアンとしても立派に通用した。だからしばしばフランク・シナトラディーン・マーチンなどの超一流の芸人とトリオを組んでバラエティ・ショーに引張りだこだった。

 個性が強いというだけなら、日本にもある。たとえば洋酒の寿屋、おっとっと、いまは大会社のサントリーの広告部が開高健山口瞳柳原良平などを抱えた全盛期のころ、その柳原良平描くところのトリス・ウィスキーのキャラクター、アンクル・トリスがそうだ。生身の人間ではないが、個性が強いという意味では、サミーに少しも劣らなかった。

 写真をみてくれ。とくに横顔がよく似ているだろう。そしてなによりも両者は強烈な個性を放っているだろう。

 芸人も広告もさらに言えばデザインも製品も、これくらいでなければ社会は明るくならないよ。□

(写真はネットから借用)

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