tokyokidの書評・論評・日記

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日記180411・耳付きサンドイッチ

tokyokid2018-04-11

日記180411・耳付きサンドイッチ
 前回は恒例のエイプリル・フールで失礼した。で、再三パンの話題を持ち出して申訳ないのだが、やはりひとこと言いたい。
 亡くなった作家の池波正太郎が、サンドイッチは耳付きに限る、と言っていた。彼が銀座の風月堂でみやげというか夜食用のサンドイッチを買うときは、必ず店員に特注して耳付きのサンドイッチを用意させたそうである。全面的に賛成である。なんで日本ではどこでも耳を落としたサンドイッチしか売っていないのかなあ。あんなもの、女子供の食べるものだ。大の男が食うものではない。
 だいたいパンでおいしいところは外側の焼けている部分と決まっている。欧米人だって、ディナーにロールパンが出ると、皮をむいて中の白い部分は捨てて、おいしい焼けた皮の部分だけを食っているよ。日本人は、米は知っているかもしれないが、パンのことはトンとご存じない。だいたいこの頃の「もっちり」した、というよりネチャネチャしていてちっともカリッと焼けていないパンのまずさはどうだ。いわば生焼けのパンで、これも腹が立つ。いまどきはどこに行ってもこれだから余計に腹が立つ。誰か昔のように香ばしいさっくりと焼けたうまいパンを食わせてくれえ。
 一軒だけ神戸でドイツ語の店名のパン屋で、うまいロールやコッペやフランスパンを供する店がある。ここでは2階がサンドイッチ・カフェになっていて、感心に全部耳付きサンドイッチを客に出すからその点は買える。でもこの店でさえ、食パンはさほどでもない。ドイツ人は日本人がパンの味を知らないと侮ったとは思わないが、事実はそうなっている。
 私は耳付きサンドイッチしか買わない、作らない、食わない。これからのまだ長い人生、これで押し通すつもりだ。ほらね、見てよ、ダグウッド・サンドイッチにもちゃんと耳はついているじゃないか。□
(写真はネットから借用)