日記160325・真田六文銭軍機
日記160325・真田六文銭軍旗
読者諸賢は「真田六文銭」の由来をご存じであらう。 そう、あれは三途の川の渡し賃なのだ。
江戸時代、江戸・隅田川の「御厩の渡し」の渡し賃はひとり二文であったと聞く。 人ではなく馬を一匹乗せた時でも同じ二文であったというから、この辺の物価感覚は当世と全く異なる。 ちなみに当時蕎麦一杯(今のかけそば)十六文であった。 余談であるが、当時流しの夜鷹(最安値の街娼)は十四文であったと聞くから、昔はいかに人件費が安く、モノの値段が高かったかがわかる。
話をもとに戻して合戦のとき真田軍は「おれたちは皆六文持っておるぞ。 死ぬ覚悟でおまえらと戦(いくさ)するから、そのつもりで掛かってまいれ」という合図であった。
これを「死を覚悟した勇猛軍団の旗印」と見るか「当時の人件費は軍兵に至るまで安かった」と解釈するか。 (写真はネットから借用)