tokyokidの書評・論評・日記

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日記150727・遠州森町

tokyokid2015-07-27

 遠州静岡県)の森町(もりまち)は、侠客清水次郎長の子分であったところの、かの森の石松の生地として有名だ。人口は一万八千。この町は妙な町で、けっこう広い町のくせに一級国道が通っていない。それが最近「新東名」が開通して、森町のサービスエリアができたので、そこに行ってきた。肝腎の町を見ないで、高速道路のSAに寄っただけだから、掲げた写真のほかに報告することはほとんどない。
 森町は言ってみれば静岡県でも山に寄ったほうで、海岸線からは離れている。掛川市袋井市の北、浜松市の東に当る。ご多分に洩れず茶や椎茸や次郎柿などが有名だ。つけ加えれば、こんな町にも鉄道はあり、天浜線というのが通っていて「遠州森駅」というのがあるそうな。もちろんこんどはそこまでは行けなかった。
 この町出身の有名人としては、ほかに明治期の村松梢風という作家がいる。「残菊物語」や「男装の麗人」の作者といえば、あるいは覚えておられる方があるかも知れない。今ではその孫の村松友視のほうが読者諸賢の記憶に新しいのかも知れない。たまたまだが、先に「浅草」という本を著した浜松出身の私の祖父・稲田譲の話をしたが、その祖父と私自身が、梢風と友視に年代がまともに重なる。そんなわけで、このふたりは他人のような気がしない。やはり蛙の子はカエル。友視が「時代屋の女房」の作者であることは、先刻ご承知だろう。この作品は夏目雅子の主演で大ヒットした映画だった。あの頃の夏目雅子は、オーラがあったなあ。早死をして、気の毒なことをした。
 森町のサービスエリアでは、名物桜エビのうどんを食った。季節ではなかったので、冷凍の桜エビであったが、それでも充分にうまかった。SAというものは、全国画一的で面白くもなんともないが、森町SAの場合は、桜エビうどんのためだけにでも、立ち寄る価値はあるだろう。