tokyokidの書評・論評・日記

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日記150409・タカラヅカ

tokyokid2015-04-09

 この世に居る間に、淑女も熱狂すなるタカラヅカなるものを「いちど」見てみたいと思っていた。さいわい芦屋は宝塚から遠くないので、友人をわずらわせて宝塚市に連れていってもらった。
 どうせなら宝塚の本社というか本部というか、発祥の地でほんものの舞台を見てみたいと思っていたのだが、昨日や今日切符の手配をしたからといって入手できるものではないらしい。それで単に市にドライブに連れていってもらうだけのことになった。
 もともとこの町は温泉町で、その客寄せとしてタカラヅカを始めたのがかの有名な阪急の創始者小林一三であったという。町の真ん中に川が流れていて、いまでもその片側に温泉町があった。でもいまでは主役はタカラヅカになってしまっていて、道路も電線もごちゃごちゃとした市内はご覧の通りだ。三角屋根がふたつならんだ大きな建物がタカラヅカだそうで、この一連の建物のなかに劇場から学校までが含まれるという。関西は鉄道の便がよく、ここでも阪急と JR が乗り入れている。ここはタカラヅカという夢を売る場所。電線だけでもなんとか地下に収納してもらえないものか。
 ご承知のようにタカラヅカは女性だけの歌劇団だが、それに反して歌舞伎は男性だけの世界だ。世界でも稀なこうした演劇の仕組がなぜ出来上がったかというと、江戸時代に風紀取締まりの観点から、男女入り交じりの芝居が禁止されていたから、という人がいる。でもストリップでも AV でもなんでもアリの現代にこのふたつの男女別々の劇が残っているのも、なにか心楽しいものがある。歌舞伎はいつぞや外人客を連れて幕見をしたことがあったので、こんどは宝塚でも東京でも、タカラヅカを「いちど」見にいくことにしよう。