日記140126・活用か転用か
明けて一昨年の大みそか、名古屋の中日新聞はご覧のような記事を一面トップに掲げた。いわく「有料道路の運営権売却・愛知県高校改築に活用」というものだ。一読明快、有料道路の運営権をどこぞに売却して、そのアガリを高校の改築費用に使おう、というものだ。
でもこれは「活用」ではなくて、「転用」であるべきではないのか。運営権売却益が死蔵されているならともかく、これから発生する収益をほかの用途に使おうというのだから、これはただの用途変更だ。ならば「活用」ではなくて「転用」だろう。多分行政は資金を寝かせず、ほかの用途に活用していく、すなわち行政は仕事をしているということを強調するために使われたのが「活用」というさわりのいい言葉だったのではなかったか。この件を正確に描写すれば、「転用」で事足りたのではなかったか。
こういう行政におもねる民間の態度は、みっともないというのを通り越して、危険性を感じる。そのうち大政翼賛会でもできて国家総動員の精神に戻るのではないかと、シンジツ危惧してしまうよ。とくに最近の安部政権の政権運営をみていると、自然にそうなる。
言葉は正確に使ってもらいたい。とくに影響の大きいマスコミ諸君においてはね。