tokyokidの書評・論評・日記

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日記140116・有料老人ホーム体験宿泊記

tokyokid2014-01-16

 このブログでは過去にも数例紹介したことがあるが、今回また新しい「有料老人ホーム」に「体験宿泊」をしてきた。自宅からほど近いこの施設では、体験宿泊料はひとり一泊三千円。どういうわけか、今回はそれを二千円台にまけてくれた。当日は午後から出掛けて施設内を一巡し、説明会があって質疑応答もあって、居住者と同じ夕食が供されて、見学者用ないし訪問者用に準備されたショールームを兼ねた居室で寝る。翌朝はまた朝食のお招きにあずかって最寄りの駅まで施設の送迎バスで送ってもらって解散、という段取りだ。
 私はこの「老人ホーム」見学会に参加するたびに注意する点がいくつかある。まず当り前のことながら、家を一軒買えるほどの高額を老い先短い今後の生活のために支払うのであるから、価格と住居部分の広さとの関係。同じく共用部分を含む総合的な住み心地の検証。とくに入口部分に大理石などで豪華な印象を演出した施設は、しばしばほかの日常生活に必要不可欠な設備に力を入れないことがあるので、要注意だ。次は健康な生活に欠かせない食事のチェック。いくら集団生活でも、老躯によくない食事を三度三度供されたのではたまらない。私は食べものの好き嫌いは少ないほうだと思うが、それでも毎日身体の健康にとってどうでもいいものを食べさせられたくはない。とくに食品の安全面や偽装が社会的な大問題になる最近ではなおさらのことである。栄養士がメニューを管理していない施設も要注意だ。
 さらにもうひとつ、必ずチェックする項目に「アクティビティ」がある。その施設に住民参加型の、活動項目があるかないか。入居後はこれで日常生活の規範性が保たれる重要項目であるからして、ゆるがせにはできない。趣味の会や集りを主宰する会。運動する会や歩く会。住んでいる施設の掃除やペンキ塗りや庭園づくりを進める会。こういう活動が盛んなところならば、入居者の親密度が増して住みよいところだろうし、毎日カウチドポテトにならなくて済む。カウチドポテトになれば毎日テレビばかり見て運動不足になるから、寿命を縮めるもとになる。アメリカではとにかく老人を寝付かせないように、尻をけとばしても外での活動をするように運動場や水泳プールやゴルフ場や、人の集りやすい劇場や会議場をまず整備するが、土地のない日本でそれをぜんぶ望むのには少々無理がある。だからこそこれらのアクティビティ(の活動)が必要なのである。
 さらに不時の事故や病気や人生の終末を想定した病院や医師との連携作業の出来不出来。これも必須アイテムだ。今回見せてもらった老人ホームでは、これらの点で私の希望に届かない点がいくつか見つかった。終の棲家が見つかるまで、まだいくつか体験宿泊を重ねなければならないようだ。写真は体験宿泊した老人ホームの設備のいくつか。