日記130915・夢の跡

　写真はさる温泉歓楽地の、国道に面した兵どもが夢の跡。
　世はカネ次第。人口が減る。客が減る、カネも減る、カネがなくなる。売るしかない。ああ無情。この温泉地では、昔から名のある旅館がどんどんつぶれて、そのあとはマンションか老人ホームが建つものと相場は決っている。でも温泉歓楽地だから、首都圏からの客はある程度跡を絶たず、その限りにおいては格安チェーンホテルや土産店などはそれなりに営業している。もちろん老舗高級旅館もわずかながら残っている。じつはそれら地付きの商店主などが市議会を牛耳っていて、それ以外の住民のことは全然考えず、市の予算もたとえば大花火を年中打ち上げるなど、商売に都合のいいことに集中的に使うから住民サービスはおろそかになっている、などという話をよく聞く。実際この町の歩道などは、あったにしても人一人歩くのがやっとなどと、まったく整備されていない。町の中心部に、戦後の焼跡バラックのような建物がいまでもいくらでも眼に付く。
　写真のこの土地は大手不動産会社の手に渡って、そのうちマンションが建つんだそうだ。そう聞いてからもう五年以上が経った。だが何も起らない。これがいまだに実現していないところを見ると、日本経済も疲弊してきたのかな。それで消費税を５％から８％に上げて大丈夫なのかな。
　ああ無情。