日記130311・キーラー駅舎跡
多少ともマンザナ強制収容所に関係ある話題をもう一つ。
私たちは早朝ローン・パインの宿を発って、デス・バレーに向った。ローン・パインからすぐ、デス・バレーに入る直前に、キーラーという人口百人ほどの、塩湖のほとりの小さな集落がある。そこに昔あった駅舎が残っていた。線路は取り外されて、もうなかった。写真がその駅舎跡である。右側のいまは道路になっているところに線路があって、さらにマンザナの方に向って延びていた。
マンザナ強制収容所に収容された日系人たちは、ロスアンジェルス駅から列車に乗せられて、ローン・パインのひとつ手前のこの駅で列車が止まると、みなプラットホームに降りて伸びをした、という。いまはご覧のように、朽ち果てた駅舎だけが残っており、この小さな集落の道には、人っ子一人見ることはできなかった。