tokyokidの書評・論評・日記

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日記121101・郡上八幡 平甚蕎麦

tokyokid2012-11-01

日記121024・郡上八幡・平甚蕎麦
 郡上八幡岐阜県にある。
 奥美濃、といわれるところに位置している。美濃といえば、斎藤道三を思い出す人も多かろう。ここは夏の「郡上踊り」で有名なところだ。
 いまは「郡上市」という、あっけらかんとした名前になっている。
 そこでいい蕎麦屋を見つけた。
 名を「平甚」という。出す蕎麦がうまいだけではなく、客あしらいも格別にいい店だ。江戸時代には造り酒屋や庄屋をやっていた旧家が、明治になって蕎麦屋を開業したらしい。食わせてもらった蕎麦もうまかったが、この店は客あしらいにまことに念が入っている。まずこの店の店員はすべて頭巾をかぶっている。店が衛生に注意を払っているさまがうかがわれる。
 この店がいかに客をもてなそうとしているか、店のパンフレットの「ふるまう」の項から抜き書きしてみよう。
 <以下引用>
 小さな蕎麦屋であればこその思いがあります。
 単なる一食かも知れませんが、大切にしたいことがあります。
 平甚のそばを召し上がっていただくわずかな時間が
 郡上八幡の町と混ざり合い、ささやかな思い出としていただけたら・・・
 所作、言葉、ごあいさつ。私たちは平甚でございます。
 <以上引用>
 この店の客となってみて、この店は言うこととすることに相違が無いことを知った。このように客を大切にあつかう蕎麦屋が、自分の町にもあったなら、と思うのは、私だけではないだろう。残念なことに、いまはこういう心掛けで客をもてなそうとする店をほとんど見なくなった。
*写真は店の全景とパンフレット