tokyokidの書評・論評・日記

tokyokid の書評・論評・日記などの記事を、主題に対する主観を明らかにしつつ、奥行きに富んだ内容のブログにしたい。

書評・教育勅語(原文)

tokyokid2006-10-14

書評・★教育勅語(原文)

 ちょうど「昭和史」に差し掛かったところで、ひとつ戦前の教育の根幹をなしていた「教育勅語」を取り上げてみたいと思います。
 教育勅語は、明治23年(1890)10月30日に発布されたものです。
 戦時中は、中学生以上くらいは全文暗誦させられました。全員の前で暗誦させられて、できないと体罰を課されることがどの学校でもごく普通だったようです。
 つぎの教育勅語の原文を読み下せますか?
 またどういう意味か、ぼんやりとではあっても、文章を読んで汲み取れますか?
 江戸時代よりもっと前から、日本語の文語は句読点を打たず、濁点・半濁点も用いず、いまの日本語からみればとても読み難い代物です。それでも読みを試してみてください。そして結果を書き込みしてください。


*   *   *   *   *

教育勅語

教育ニ関スル勅語
朕惟フニ我カ皇祖皇宗国ヲ肇ムルコト広遠ニ徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世世厥ノ美ヲ済セルハ此レ我カ国体ノ精華ニシテ教育ノ淵源亦実ニ此ニ存ス爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ恭倹己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ学ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓発シ徳器ヲ成就シ進テ公益ヲ広メ世務ヲ開キ常ニ国憲ヲ重シ国法ニ遵ヒ一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ是ノ如キハ独リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顕彰スルニ足ラン
斯ノ道ハ実ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所之ヲ古今ニ通シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテ悖ラス朕爾臣民ト倶ニ拳拳服膺シテ咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ
明治二十三年十月三十日
  御名御爾

*   *   *   *   *


 こうしてみると、横書きの教育勅語というのは妙なものですね。戦前の日本語の文章はすべて縦書きと決まっていて、新聞の見出しなどの横書きは、右から左へ、でした。
 私は敗戦の年、昭和20年(1965)には小学校4年生でしたが(当時は国民学校)、そのとき戦中の記憶では、学校でなんらかの行事があるときは、校長先生が奉安殿に白手袋をして行って、ご真影と呼ばれた天皇の写真をうやうやしく捧げ持ったものでした。そして皆の前で教育勅語の奉読となったものでした。私どもは、まだ小学生でしたから、全文暗誦の試験などはありませんでしたが、それでも最初の一行くらいは、子供心にいつの間にか暗誦してしまっておりました。
 教育勅語の内容は、天皇が人民に下し置かれる文章としては、ごくまともな内容であると私は思っております。
 皆さんはどのようにお考えでしょうか。書き込みをしてください。
 読み下し文は、後刻適当な時期を見計らって載せることにします。よろしく。□