日記150330・神戸空港
関西には伊丹、関西、神戸の3空港が現在並行して使われている。あんなせまい地域というか空域というかに三つも空港があるのは行き過ぎではないかと思っていたが、果して最近神戸空港が売りに出される、という記事にでくわした。
意外なことに、都心から空港へのアクセスはこの3空港のなかで神戸空港がいちばんいいのである。関西空港は大阪都心から遠いし、伊丹をスクラップすることを前提として関西と神戸をビルトしたにもかかわらず、大阪都心からの交通の便がいいということで、いまだに伊丹が生き残っている。こういうことになると、責任を取らないのが仕事の官僚のやることは、いかに経費がかかっても自分に火の粉が降ってこないことだけを目的にするから、国民の立場からするとなんともはや。
三宮から神戸空港に直結する「ポートライナー」という無人運転のモノレールの写真を随所に取り込んでおいたが、ご覧のとおりのアクセスの良さである。神戸空港駅ホームから搭乗ゲートまでは、JRの駅のホームを端から端まで歩くよりもはるかに近い。
あいにく私が神戸空港を訪れた当日は雨であった。屋上にも行ってみた。写真に写っている航空機でも明らかなとおり、神戸空港を使っているのは「ANA」と「Skymark」の2社だけなのである。あとは ANA 関連の LLC が使っている程度で、今回経営危機に陥った Skymark が巷間噂されているように神戸空港から撤退すると、冒頭に述べた「売りに出される」神戸空港がにわかに実現性を帯びる。
こんなせまい日本の全部の都道府県が、それぞれにたった一本しかない滑走路の空港(成田と羽田を除く)を持つということ自体、ナンセンスであるなあ。そのくせ企業・個人を問わず所有するところの自家用「民間」航空機が欧米なみに気軽に発着したり係留(駐機)したりできる空港は数えるほどしかない。日本の航空行政は全体的に間違っているのではないか。