tokyokidの書評・論評・日記

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日記131110・無駄な努力の能率手帳

tokyokid2013-11-10

 年末が近づいたので来年用の手帳を買いにいった。買うのはもう長年のことで能率手帳と決めており、今年もそれを買った。
 買ってみたら、今年から「能率手帳」は「NOLTY」と改称されたことに気が付いた。これはすでに商標登録されており「New style, Original Life Time, Your will」 の頭文字だそうだ。中に名刺大の説明文がわざわざ入れてあり、発行元の日本能率協会は本気でこの改称をやってのけるつもりらしい。半世紀も使って世間に浸透した「能率手帳」の名称を捨てて、新しく馴染のない「NOLTY」という名にするなどとは、無駄の骨頂だ。経営資源の浪費もはなはだしい。だいたい日本語を使う日本人に売る日本語の手帳の名前を、あえてわけのわからん英語のそれも頭文字の羅列にする必要があるのだろうか。
 かつては日産自動車が「ダットサン」ブランドを捨てた事例があった。この場合は近く東南アジア諸国での量販車ブランドとして復活させるらしいが、このブランドが「こわれにくい小型車ブランド」としてあまねく浸透しているアメリカで復活させず、あえて「ダットサン」に馴染のない新興市場で復活させるというのも、なにやら解せない話だ。
 能率手帳の場合新名称は体を表さず、名称だけ変えてもちっとも「能率的」ではない。かえって消費者に新ブランドを覚えさせるという余計な負担を押し付け、混乱を招くだけである。いずれにしても小人閑居して不善を為す。つまり経営者はヒマだと、ロクなことをしない。鎌倉時代兼好法師でさえ、「徒然草・第百二十七段」で「あらためて益なきことは、改めぬをよしとするなり」と言っているよ。