tokyokidの書評・論評・日記

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日記130226・ニューポートビーチの小さなフェリー

tokyokid2013-02-26

 ロスアンジェルス市はロスアンジェルス郡にあるが、その南にはオレンジ郡がある。アメリカ文学史に残る名作「怒りの葡萄スタインベック著」で、猛烈な嵐に追われて畑を耕作できなくなったアイオワ州の農民が移住してくる、オレンジの産地として名高かった郡だ。いつかその地方の農家で、門に「Little Iowa」の看板を掲げている家を見たことがある。
 いまはオレンジ郡も様変わりに開発されてしまった(もっともオレンジ畑はいたるところで見られることは見られるが、その規模は縮小の一途を辿っている)。そのなかの海岸沿いの町のひとつがニューポートビーチである。よく東海岸ロードアイランド州にある、アメリカでは由緒ある町「ニューポート」と混同されるが、ここは西海岸である。そしてカリフォルニア州屈指の高級住宅地としても知られる。かつて俳優のジョン・ウェインや女優のジューン・アリスンも住んでいたところである。
 ここで小さなフェリーが運航されている。入江を横断する、片道5分もかかるか、という小さなフェリーだ。くるま1台いくら、乗員1人あたりいくら、で料金を払わねばならないが、3人で乗っても5ドルほどであったと記憶する。いや、7ドルほどだったかな。ここからくるまで5分ほどの商店街・ファッション・アイランドには日本の高校生が修学旅行で大勢やってきて、ブランド品の店にたかって地元民の眉をひそめさせている。ちなみにアメリカでは、成人でもないこどもがブランド品など持ち歩く習慣はまったくない。話を元に戻して、この小さなフェリーにこれらの観光客がくることはない。いついっても、小さな航海を楽しめるのである。
 写真はそのフェリーの先端部分から対岸の接岸設備を写したもの。俳優たちの住いは、写真左側の島のなかにあった、そうだ。右も左もヨットハーバーで埋め尽くされている。