tokyokidの書評・論評・日記

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日記160111・名古屋の

tokyokid2016-01-11

日記160111・名古屋の味噌煮込みうどん
 有名な名古屋の味噌煮込みうどんは、本来家庭の味であったと思われるが、これを商業ベースで年中食べさせる店がある。「山本屋」という。名古屋市にいくとチェーン店網ができあがっていて、手近なところでは、新幹線名古屋駅を降りて改札を出て、新大阪を向いて左側に出ると地下街に降りる階段やエスカレーターがあるから、それを降りると地下飲食店街があって、そこにも支店がある。
 私どもは守山区にある支店に行ってみた。その時の写真を掲げておく。この店の特徴は、年中いつ行ってもアツアツの味噌煮込みうどんを、白飯と共に供する。特筆ものなのは、それに小どんぶりいっぱいの白菜の漬物がついていて、しかもそれをお代わりしてくれる。江戸っ子向きの「おしんこ」なのだ。たしかに夏は額に汗をかくが、冬はあったまるのにこれ以上いい食べ物はない。触ったらやけどをすること間違いなし、という中身がふつふつと煮え立った土鍋で出てくる。
 ここは「岡崎八丁味噌」を使っているというが、五年ほど前までは、ただ塩辛いだけの味噌だった。それが最近高齢者に配慮したのか、塩分控えめの赤味噌を使っているようで、ずいぶん味がまろやかになった。おかげで私のような高血圧患者にも、たまには賞味しても大丈夫かな、という塩加減になったことは確かだ。また同じく名古屋名物「鶏のコーチン」や「黒豚」を使うなど材料にも配慮している。酒をたしなむ客には、焼き鳥などちょっとした肴も用意してある。
 戦中戦後の昔は、疎開先で祖母が打ってくれた「煮込みうどん」をよく食べさせられた。あの頃は煮干などダシの材料も払底していて、祖母はさぞやダシを取るのに苦労したことだろう。それでも冬は身体が芯から温まる祖母の煮込みうどんであった。祖母も赤味噌を使っていたと思う。人間いくつになっても、子供の頃の味は舌がしっかりと覚えているものと見える。