tokyokidの書評・論評・日記

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日記151228・東北本線郡山駅・海苔のりべん

tokyokid2015-12-28

日記151228・東北本線郡山駅・海苔のりべん
 久々に感激したぜえ。なにに感激したかというと買った駅弁が「昔ながらののり弁」「東北本線郡山駅の駅弁」「900円の良心的価格」「東京駅のエキナカで買える駅弁」であったことだ。まず写真をご覧あれ。
 いまどきの「駅弁」は、売上増を狙って奇をてらったものばかり。オレみたいなジジイにはおよそうまいとも身体にいいとも思えない駅弁ばかり。つまりおかずが肉ばかり。揚げ物ばかり。見た目の変化で愚にもつかない混ぜご飯ばかり。そして野菜が少ない。マヨネーズだのケチャップだの、弁当の材料としては傷みやすい材料ばかり使ってあり、その上味もよくない。弁当だって和食なら和食に徹してもらいたいものだ。なにが嫌いといって、和食だか洋食だか中華だか「わけのわからん」料理を出されるのが一番腹が立つ。なにしろいまでは昔ながらの「野菜の煮物」「海苔や梅干や塩鮭の実績ある保存食おかず」「うまい白いご飯」などがまったく姿を消してしまっている。ウソだと思うのなら、駅の駅弁専門店を覗いてごらんなせえ。
 それがこの「東北本線郡山駅・海苔のりべん」を見てごらん。名前の「海苔」と「のり」がダブっていてちょっと変だけど、弁当そのものは野球でいえば真っすぐの直球ど真ん中だ。原材料名の欄には「白飯」「玉子焼」「焼鮭」「煮物(えびいも、人参その他)」「きんぴらごぼう」「かまぼこ」「おかか」「赤かぶ漬」「昆布佃煮」「梅干」「のり」「ごま」とあり「その他調味料、調整剤、酸味料、酸化防止剤、香料等」などの添加剤も明細が書かれている。細かいことだが、正確には「白飯」は(使用米・国産)の但書があるのだが、眼の悪い当方にはこれが「使用・米国産」と読めてしまうのだなあ。いまや駅弁の愛用者の半分は高齢者だろうから、ここは「国産米使用」と表現を変えたほうがいいと思うが。
 味はその昔小学校のころ母が作ってくだされた「のり弁」が基本だ。白飯のなかに二重に海苔を敷いて、戦後は手に入りにくかった細切り昆布と醤油のしみたおかかをたっぷりと敷いて、梅干一個を真ん中に置き、それに野菜の煮物、玉子焼、焼鮭があしらってあり、いまどきの口の奢った客にも合う「豪華のり弁」なのだ。「海苔」だって「みちのく寒流海苔」とあり、厚みがふつうの海苔の何倍かあってこれがまたうまい。それでいて値段は税を入れてポッキリの900円。製造者の郡山の「福豆屋」はやるなあ。東北のド根性を見直したぜ。これが東京駅のエキナカ・駅弁専門店「祭」で買える。もしも我が町のJR駅で売っていたら、毎日でも買うところだが。意思に反して、見出しの写真がまた横倒し。コンピュータってのは、どこまでバカなのか。