tokyokidの書評・論評・日記

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日記151201・US Cars 40&50, DMC-12

tokyokid2015-12-01

くるま151201・US Cars 40&50, DMC-12
 1981年に登場したくるまで、標題の US Cars 40&50 からは年代がズレるが、ひとつアメリカ車史上見逃すことのできないくるまについて述べておこう。元GM副社長・ジョン・デロリアンが退社して自分の会社を興して製造・販売した DMC−12 である。
 ジョン・デロリアンの伝記は、J・パトリック・ライトという人の書いた「晴れた日にはGMが見える」という本に詳しい。このデロリアンDMC−12は、バック・トゥ・ザ・フューチャーという映画に登場したことでも知られている。
 ジョン・デロリアンは当時世界一の大企業であった GM の次期社長ともいわれた副社長で、当時売れなくて困っていたポンティアック部門を見事に立て直し、GM の最大部門であったシボレーも任されたほどの人物であった。ついでながら当時初めて GM が一から開発した小型車ベガも彼のマネージメントによって作られた。それが一転して GM の経営陣と対立して退社することとなり、新しい会社を興して自分の名を冠したくるまを作って売ることになった。
 DM−12 は一種の国際協力車でジウジアーロがデザインし、メカニカル設計をロータスが行った。エンジンは欧州製の V型6気筒SHOC、2,849ccであった。写真で見るごとく、車体はガルウィング、ペンキは塗らずにステンレスむき出しのボディでエンジンは後部搭載の RR 車、このくるまはご本人同様ともかく人の目を引くくるまであった。生産は補助金を出した北アイルランドで行われ、通算で1万台弱が生産されたとみられる。
 ジョン・デロリアン自身は典型的なアメリカ人気質の人であったようで、つねに身辺に美女をはべらせて話題となり、ついにはコカイン所持容疑で逮捕されるに及んで会社は倒産した。写真はすべてネットから借用。