tokyokidの書評・論評・日記

tokyokid の書評・論評・日記などの記事を、主題に対する主観を明らかにしつつ、奥行きに富んだ内容のブログにしたい。

日記151003・草木もなびく東京

tokyokid2015-10-03

 いまは東京へ、東京へと草木もなびいているらしい。
 不動産価格を見ていればわかる。地価が上がっているのは東京だけで、あとはどこも惨敗だ。地方都市などは目も当てられない。
 戦後すぐから、いや戦前だって、地方から東京に出てくる情景の流行歌は数知れなかった。それが21世紀のいまもなお続いているのだから、東京一極集中も、極端ではないか。これは日本人の中央集権に対する依存度を遺憾なく現している事象と解釈することもできる。要するにお上に依存して自分だけは甘い汁を吸おうとする姿なのだ。地方ではお上といってもたいしたことはないから、それなら東京23区に出てこようという、それだけのことではないのか。庶民にとって物価の高い東京に出てきても、あまりいいことばかりではないと思うが、どんなものか。戦前からの東京を覚えている私にとっては、東京はもはやニューヨークと同じで、稼ぐ場所ではあっても、住む場所ではなくなってしまった。江戸の風情は関東大震災のとき消滅し、戦前の東京の風情は第一回目の東京オリンピックで完全になくなってしまった。
 かく申す私の先祖も、約三百年前に、江戸に出てきたクチだ。だから今の人に向かって悪口は言えないリクツだ。でも最近私の知人の社長が、本社を東京都墨田区から自宅に近い神奈川県の藤沢市に移転する英断ともいえる決定をした。たしかに地方で起業して盛業中の会社もあることはある。でもそれは世間の風潮にはなっていない。いまでは日本中インフラはそれなりに整ったというのに、大会社の本社が地方に散らないで、むしろ東京に集まってしまうのはどうしたわけか。きっと政府が税金ムダ使いのバラ撒き政策を続けていて、東京にいるといろいろと役得があるのだろう。写真は新装成った東京駅。