tokyokidの書評・論評・日記

tokyokid の書評・論評・日記などの記事を、主題に対する主観を明らかにしつつ、奥行きに富んだ内容のブログにしたい。

書評・Road Atlas 1967年版

tokyokid2008-07-22

書評・Road Atlas 1967年版(Rand McNally社発行)

【あらすじ】
 この地図帳はハワイ、アラスカ両州を含むアメリカ全土の「州別」地図帳である。各州の大都市の市街図も添えてあり、それに郡名、市町村名も一覧表になっており、その一覧表には当該市町村の人口も書いてある。
【読みどころ】
 アメリカはくるまの国であることは皆さん先刻ご承知のとおり。そのくるまでどこにいくにも必要なのが地図である。全米どこにいくにしても、この地図帳が一冊あれば、全然困ることがない。わかりやすく、読みやすい。
【ひとこと】
 写真版には筆者が生れて初めてアメリカにきたときの1967年版の表紙を使った。この地図帳は毎年新しい版が発行されるわけだが、追々と内容も充実してきて、たとえば時代がずっと下る1995年版では、観光地案内や各地での行事日程、各地間のマイル行程、隣接するカナダ・メキシコ両国地図、ホテル・モーテルの無料電話番号など、全米をくるまで旅行する際の必需情報も盛り込まれるようになった。たまたまこの年は、パソコンのOS・ウインドウズ95が売り出された年だが、いまから思えば、この年がくるま運転情報の要ともいえる地図帳の最盛期だったのではないかと思われる。もちろんこの間にアメリカのインターステート「州際」ハイウェイ・システムは格段の拡張ぶりで、後者は前者にくらべて網の目が一段と細かくなっているのが見て取れる。
【それはさておき】
 2008年のいまはインターネットが普及し、地図情報もデジタル化された。いまではくるまに装着された、人工衛星を駆使したGPSを活用したナビのシステムによって、どこにでも行けるようになった。これから行きたい先の所番地を入力すれば、現在地から目的地までモニターに道路を映し出しながら案内してくれる装置が当り前のようにくるまに装着されるようになったからだ。しかし筆者はアナログ方式の代表選手である紙の地図には、デジタル方式のナビ・システムにはない「一覧性」が備わっているので、コンピュータが普及しても、両者は用途によって棲み分けることになるのではないかと予想する者である。余計なことながら、英語のAtlas は地図帳、mapは一枚の地図を指す。□