tokyokidの書評・論評・日記

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日記130415・駄菓子ノスタルジア

tokyokid2013-04-15

 アメリカの大規模商店街で、写真の駄菓子自動販売機をみつけた。
 自動販売機といっても、電気も要らないし、お札識別機構も必要としない、ただ25セント硬貨を入れると、大きなチョコレート味などのチューインガム駄菓子が一個出てくる、というだけの単純なものだ。ただし駄菓子の種類はたくさんあって、その数だけ販売機のビンが並んでいる。
 ここが日本とは違う。日本にも同種の自動販売機はあちこちにあるが、ほとんど全部廊下の隅とか、無人の遊戯道具が並んでいるはじっこに、1台だけひっそりと置いてある。客に目立たせて売上を上げようという魂胆はまるでないのだ。
 アメリカの子供は、親に商店街に連れていってもらって、せがんで買ってもらって口に入れたチューインガムの味を、そのビンのたたずまいと共に一生忘れないだろう。そして自分が親になったとき、同じことを自分の子供にしてやるだろう。大げさにいえば、こうしてアメリカの子育ての伝統・文化が作られて、長い間保存されていく。アメリカは豊かな国だから、そのノスタルジアを大切にする風土も環境も整っている。
 日本の子供は、いまは高価なテレビゲームを買い与えられて、自分の部屋に籠ってゲームざんまい。外に出て友達と遊ぶことも、親に連れられていく商店街の旧式自動販売機で駄菓子を買ってもらうこともなくなってしまった。
 自分のノスタルジック・プレイがテレビゲームだけ、というのも、ちょっと貧寒とした印象だねえ。